建設現場は長い間、アナログなマンパワーに頼ってきましたが、最近建設現場にもデジタルの波が押し寄せています。現場管理者は作業員の管理、進捗状況の確認、チームとのコミュニケーションなどにアプリを活用することができるようになったのです。今回は、建設現場がアプリを活用することで、業務の効率化やコスト削減を実現できるさまざまな方法をご紹介します。
施工管理アプリケーションとは、建設プロジェクトの施工管理に利用できるソフトウェアの一種です。プロジェクト管理、作業員のスケジュール管理、タイムトラッキング、データ分析などの要素を兼ね備えています。このタイプのアプリケーションは、建設現場がより少ない労力とリソースで、より速く目標を達成できるように設計されています。
【なぜアプリが必要?】
施工管理の実務には多くのスタッフが関わるため、紙などのアナログな管理では情報共有の抜け漏れなどが発生しやすいです。施工管理アプリなら情報の一元管理により、スマホやタブレットさえあれば、いつでもどこでも情報を閲覧できるため大変便利です。
【実はIT化が進んでいる】
実は建設業界でもドローンによる空撮や、3次元モデルの活用などIT化が進んでいます。現場管理業務においても同様で、業務効率化を目的とした施工管理アプリの導入を行う企業が増えています。
【期待できる効果】
常に人手不足が問題視されている建設・建築業界において、人力だけでの管理では間に合わなくなっています。さらに建築・建設業は休日出勤や長時間の残業などの時間外労働が常態化しています。アプリ導入で2019年から施行された働き方改革に大きな期待がかかっています。
【ITで若手人材確保】
建築現場で若手の人材確保はなかなか進みません。昔の新人は先輩から「仕事は教わるのではなく、盗むもの」と教わってきましたが、近ごろの若手社員は「そんな考え方は古い!」「ちゃんと教えてよ!」と世代ギャップがあります。先輩職人も昔の常識は今の非常識と考えを改め、ITツールでマニュアル作成し「最初から教える」ことで若手人材が集まりやすい環境を整えましょう。
施工管理アプリケーションの主な機能は3つで、データ収集、タイムトラッキング、コミュニケーションです。1つ目のデータ収集は、進捗状況を把握し、時間内に作業を完了させるために重要です。2つ目の時間管理は、作業員が適切な時間だけ働いていることを確認し、建設現場が人件費の予算内に収まるよう支援します。最後に3つ目のコミュニケーションは、プロジェクトに関わるすべての人に、いつ、何をすべきかを知らせることができます。
●稼働管理
情報を一元管理できるのが主な機能です。人員調整や日程調整を行い、複数の案件を横断的に確認できるため、工事スケジュールを調整しやすくなります。
●工程表の作成/共有
Excelなどで作成している工程表をアプリで作成しクラウドで管理できるため、メンバー間で作業スケジュールの確認が可能です。
●写真や図面などの資料の管理
スマホやタブレットで撮影した現場の写真や図面などの資料を、瞬時にアプリにアップすることでスピーディに共有可能です。
●日報の作成
現場にいながら日報作成できるため、直行直帰が可能です。
●営業管理
各メンバーが持っている顧客情報を社員同士で共有でき、営業活動の属人化防止に繋がるのがメリットです。優秀な営業マンのノウハウや活動内容も残るため、新人営業マンの育成にも役立ちます。
●原価管理
業務フローに沿って情報を入力していくだけで簡単に原価計算ができます。転記ミスや関数の間違いなどのミスを防ぎ、属人化防止になります。クラウド環境で使えるアプリもあるので、テレワーク導入企業でも利用可能です。
施工管理アプリケーションを使用することで、建設現場にはさまざまなメリットがあります。人件費の削減、生産性の向上、コミュニケーションの改善などが可能になります。また、職人の進捗状況をチーム内で簡単に共有できるため、士気の向上にもつながります。しかし、このようなツールの購入や導入にかかるコストは、現場によってはデメリットになることもあります。さらに、アプリケーションの使用に伴う学習曲線が、管理者によっては課題となる場合があります。
【メリット】
■現場情報を一元管理できる
「工程管理」「写真管理」「図面管理」「日報管理」といった現場情報を一元管理できるのが大きなメリットです。
■コミュニケーションにおけるストレスが低減される
チャット機能を使えば、案件情報を現場関係者に一斉送信することができるため、いちいち電話をかけそれぞれの担当者へ説明する手間が省けます。
■労働環境の改善
スマホ上で日報の作成や写真整理などの業務ができるため、現場の隙間時間を効率よく活用できれば、残業時間も減り労働環境の改善につながるでしょう。
■ペーパーレス化につながる
施工管理アプリを利用すると図面や日報などの資料をペーパーレス化でき、資料作成によるコストの削減や業務の効率化につながります。
【デメリット】
■毎月のランニングコストがかかる
施工管理アプリは無料版もありますが、機能や利用人数無制限の有料版のほうが運用に適しています。ただし施工管理アプリを導入すると、毎月のランニングコストがかかることがデメリットの一つですが、その他の無駄なコストが削減されるため長期的な視点で考えるとすぐに元を取れるでしょう。
■高い年齢層には運用が難しい
建築業界には年齢層の高い人もそれなりにいるため、使ってもらえるまでに時間がかかります。はなからITを受け入れるつもりがなく、操作方法を覚えるのにも苦労する場合が多いです。このような方にはしっかりとしたフォロー体制が必要になるといえるでしょう。
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